第7 遺言の撤回
遺言は、遺言者の最終の意思に効力を認める制度ですから、遺言者は何時でも遺言の方式に従ってその遺言の全部又は一部を撤回することができます(民法第1022条)。その撤回権を放棄することはできません(民法第1026条)。この撤回はいつでも何らの理由がなくてもできます。遺言の撤回ができるのは、遺言者本人に限られ、代理人、相続人による撤回は認められません。撤回は遺言の方式によればよく、撤回する遺言が撤回される前の遺言と同じ方式である必要はありません。公正証書遺言を自筆証書遺言で撤回してもよく、その反対のやり方もできます。しかし、専門家の公証人が関与した方式の厳格な公正証書遺言を自筆証書遺言で撤回するのは、急を要する場合などを除き避けた方が無難でしょう。
遺言の撤回の方法として、次のような態様があります。
遺言の撤回の方法として、次のような態様があります。
| (イ) | 前にした遺言を撤回する旨の遺言(民法第1022条) |
| (ロ) | 前にした遺言と内容が抵触する遺言(民法第1023条第1項) |
| (ハ) | 前にした遺言の内容と抵触する遺言者の生前処分(民法第1023条第2項) |
| (ニ) | 遺言者による遺言書の破棄(民法第1024条前段) |
| (ホ) | 遺言者による遺贈の目的物の破棄(民法第1024条後段) |
